東日本大震災に伴う活動社会連携・地域連携
陸前高田サテライトの取り組み
(左)陸前高田グローバルキャンパスロゴ (右)立教大学陸前高田サテライトロゴ
学生・教職員が、市民の皆さんと、共に学び、考え、行動します。【教育】
地元中学生とEnglish Camp(異文化コミュニケーション学部・サービスラーニングC)
「学ぶ英語」から「ちょっと使える英語」へ——。「中学生の英語を使うハードルを下げたい」という陸前高田市教育長の熱い思いを受け、異文化コミュニケーション学部が開発したプログラムです。豊島区内ならびに陸前高田市内の小中学生対象の英語活動を通して、自己のコミュニケーション能力を高めるとともに理論と実践を結びつけて行きます。
先端研究に取り組み、防災・災害の専門的研修機会を創ります【研究】
次世代型仮設住宅の展示・活用
次世代型仮設住宅「ムービングハウス」は、平常時はホテルや研修施設等として利用し、災害時はトラックに貨物として載せて瞬時に移動させ、福祉避難所や仮設住宅として利用する「社会的備蓄」が可能な施設です。2020年2月、陸前高田グローバルキャンパスに全国で初めて内覧可能な形で設置し、今後、同施設を活用し体験型防災研修プログラムの実施も検討しています。
介護人材育成研修
2018年2月~3月、多様な介護予防・生活支援ニーズを要する高齢者に対して支援できる人材(暮らしささえ隊)を育成することを目的とした「介護人材育成研修業務」を陸前高田市から受託し、コミュニティ福祉学部が保健・医療・福祉・介護・地域づくりなどをテーマとする一連の研修プログラムの一部を開発・実施しました。
市民の皆さんが心豊かに人生を楽しむための学びの機会を創ります。【社会貢献】
国谷裕子氏によるSDGs講演(立教たかたコミュニティ大学)
陸前高田市がSDGs未来都市に選定されたのを受け、SDGsの発信活動に取り組むキャスターの国谷裕子氏によるSDGs講演会を開催し、300名を超える方にご参加いただきました(2019年2月実施)。
教員・学生が市民と共に記憶の継承を考えるワークショップ(立教たかたコミュニティ大学)
東日本大震災津波伝承館のオープンを控え、記憶の継承をテーマに講座を開催しました。本学教員が広島の高校生による被爆体験継承の取り組みを紹介、本学学生と記憶の継承活動を続ける方々を含む地元住民によるワークショップを行いました(2018年7月実施)。
本学校友・パラ五輪金メダリストによるゴールボール体験会(立教たかたコミュニティ大学)
「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」に取り組む同市で、本学校友・ゴールボールパラ五輪金メダリストによる経験談とゴールボール体験会を実施し、音の世界の新感覚スポーツを体験しました(2018年12月実施)。
東日本大震災復興支援活動
そこで、本学では、下記の通り「東日本大震災に伴う立教大学の復興支援活動指針」を策定し、全学的な連携・協力の下、被災地の復興支援をさらに進めていくことになりました。今後、本学が展開する被災地への支援は、この指針に基づいて組織的・継続的に行われます。本学では「共に生きる」ことを大切にしてきています。今こそ、この気持ちを被災者の方々のために、共に復興の道を歩むことで届けたいと考えます。
なお、本指針では、教職員・学生による、震災地支援のための自発的な取り組み(狭義のボランティア)については触れていませんが、これを妨げるものではありません。
Ⅰ 活動指針
- 大学としての活動方針は、(1)復興支援活動全体の統括(下記のⅡ)、(2)大学主体としての復興支援活動(下記のⅢ)、(3)各部局等による復興支援活動(下記のⅣ)、の3領域をカバーします(活動体系)。
- 息の長い復興支援活動を展開します(活動時期)。
- 被災地での復興支援活動だけではなく、復興支援活動の企画立案や関東圏域での支援活動も視野に入れた活動を展開します(活動地域)。
- 教育、研究、及び社会貢献活動という大学業務のあらゆる分野において、復興支援活動を展開します(活動分野)。
- 復興支援活動にあたっては、教職員学生への事前研修事後のフォローやリスク管理を徹底するとともに、被災地域の人々のニーズに十分配慮します(活動倫理)。
Ⅱ 復興支援活動全体の統括
- 本学に「立教大学東日本大震災復興支援本部」を設置します。同本部事務局は、本学ボランティアセンターに置きます。
- 同本部は、東日本大震災に係る本学の復興支援活動全体を統括し、活動にあたる各部局との連絡調整を行います。
- 同本部は、本学の復興支援活動全体についての情報発信を行います。
Ⅲ 大学主体の復興支援活動
- 教育分野では、学内の教育活動奨励金制度等を通じて、ボランティアの単位化、サービスラーニング的展開の可能性の検討を行います。
- 研究分野では、学内の競争的研究助成金制度等を通じて、復興支援の在り方等に関する調査研究を行います。
- 社会連携分野では、ボランティアセンターを中心に教職員学生向けの災害救援系講座を開講し、被災地における復興支援活動の事前研修を行います。
Ⅳ 本学各部局による復興支援活動
- 本学は各部局による復興支援活動を幅広く支援します。
- 本学が支援認定した復興支援活動には、教職員学生の参加を促します。
- 本学が支援認定した復興支援活動には、必要に応じて財政支援を行うとともに、年度ごとの活動計画書と活動報告書等の提出公開を義務づけ、復興支援活動の透明化を図ります。
陸前高田を訪れ「行動」する
陸前高田支援ボランティア
陸前高田市災害ボランティアセンターを通じ、2011年は4泊5日の行程で6期実施、87名の学生が参加しました。2014年まで継続し、2015年はスタディキャンプとして開催しました。このほか、教職員によるボランティア活動も実施しました。
市立図書館再生支援
陸前高田市では市立図書館も被災しました。そこで、2012年、市教育委員会と岩手県立図書館との連携・協力により、本学司書課程を中心とする学生が、仮設図書館への移送に向けた図書の整理作業を、全国からの寄贈図書が保管されている生出小学校にて行いました。
子ども向けスポーツ教室
野球、バレーボールが盛んな同市で2012年から野球部による野球教室を、2013年からバレーボール部・女子バレーボール部によるバレーボール教室を開催しています。教室に参加している中学校が本学で感謝の合唱コンサートを開催するなど交流が続いています。市内の高校から本学に進学し東京六大学野球リーグ戦で活躍した選手もいます。
陸前高田を「学び・研究」する
留学生・留学予定学生が復興過程を学ぶ・陸前高田スタディツアー
2013年から17年まで、本学で学ぶ海外留学生、これから海外留学を予定する日本人学生が参加し、陸前高田市、気仙沼市を巡るスタディツアーを実施しました。自分の母国、留学先の国で、震災後の状況に対する現状理解や認識について、自分の言葉でアウトプットすることが出来るよう、事前研修や住民との対話の機会を設け、参加学生が状況を深く理解することを目指しました。
陸前高田を「発信」する
映像ビデオ「Rのことば」
陸前高田市の日常や今後の復興への思い、そして将来の夢を、陸前高田市の人々や立教関係者が語り、その模様を映像化して、語り継ぎ発信していくためのプロジェクトとして2012、2013年度に実施しました。映像は、佐藤一彦教授(現代心理学部映像身体学科)が監修、同学科の学生たちも制作に携わりました。
東京藝術劇場で交流写真展を開催
東日本大震災を忘れないために、2012年から2016年まで本学と連携協定を結ぶ東京芸術劇場の協力を得てNPO法人Aid TAKATAとの共催による写真等展示イベントを開催しました。特に初回は期間中1,200名が来場しました。
学内交流パネル展を開催
2013年から2016年まで池袋・新座両キャンパスにて開催しました。本学学生、特に新入生に対して、本学が東日本大震災復興支援の重点地区としている岩手県陸前高田市の現状を伝え、陸前高田市と本学との関わりや学生ボランティア活動を中心としたこれまでの支援・交流活動を全学の教職員・学生と共有しました。
学部等の取り組みの促進
チャプレン室の取り組み
学生キリスト教団体と共に、福島県のこどもたちや幼稚園の先生、帰還困難地域の「語り部」の方等と交流し、お話を伺いながら、被災地の現在を知り、被災した方々や子どもたちの心に寄り添う活動を継続しています。
活動の軌跡(一部)
年 | 全学の対応 | 陸前高田における取り組み | その他の取り組み(援助金制度申請活動のみ) |
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~ 2010 |
2003.9 学生部・林業体験開始 |
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2011 | 2011.3.11 東日本大震災発生 2011.4 東日本大震災に伴う立教大学の復興支援活動方針策定、東日本大震災復興支援本部設置 2011.6. 陸前高田市を全学的な「重点支援地域」に指定 2011.12 災害ボランティア援助金規程制定 |
2011.8 陸前高田支援ボランティア開始(~2015.8) 2011.12 子ども支援ボランティア開始(~2012.8) |
2011.4 コミュニティ福祉学部「東日本大震災復興支援プロジェクト」開始(~2021.3) 2011.5 社会学部「東日本大震災RDY(立教生ができることをやろう)支援プロジェクト」開始(継続中) |
2012 | 2012.2 図書館再生支援ボランティア実施 2012.5 陸前高田市との連携・交流協定の締結 2012.5 映像ビデオ「Rのことば」制作(~2013.3) 2012.7 立教野球教室@陸前高田開始(継続中) 2013.8 立教バレーボール教室@陸前高田開始(継続中) 2012.12 「つながる。陸前高田と立教大学」交流展(~2016.12) |
2012.9 社会学部「生活支援・ライフストーリー・プロジェクト」開始(継続中) 2012.8 学生部(体育会ラグビー部)「釜石市復興ボランティアおよび、釜石シーウェイブスや地元中学生との交流」実施 2012.11 経営学部「英語ワークショップ陸前高田英語ボランティア by Small Group Communication 有志」実施 |
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2013 | 2013.7 復興支援交流スペース開設(~2019.3) |
2013.5 「つながる。陸前高田と立教大学」交流展 学内交流パネル展示(~2016.7) 2013.6 陸前高田スタディツアー開始(~2017.12) |
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2014 | 2014.11 新入職員研修<2年目>「陸前高田に赴く」開始(継続中) |
2014.2 チャプレン室「学生キリスト教団体復興支援プロジェクト東北巡礼キャラバン隊」実施 2014.2 グローバル教育センター「陸前高田プロジェクト」開始 2014.5 経営学部「ワークショップ演習C:山元町訪問ボランティア活動」実施 |
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2015 | 2015.10 「RIKKYO VISION 2024」でキャンパス開設を標榜 2015.11 陸前高田市から旧米崎中学校無償貸出しの打診 |
2015.10 チャプレン室「立教学院諸聖徒礼拝堂ハンドベル・クワイヤ『福島の子どもたちの笑顔をつくり』隊」開始(2019.11~「立教大学学生キリスト教団体 福島訪問」)(継続中) |
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2016 | 2016.1 陸前高田市・岩手大学・立教大学「地域創生・人材育成等の推進に関する相互協力及び連携協定」締結 2016.4 立教サービスラーニング(RSL)プログラム開始(継続中) |
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2017 | 2017.6 災害ボランティア援助金規程廃止、被災地支援ボランティア援助金規程制定 |
2017.1 陸前高田グローバルキャンパス大学シンポジウム開催(2018.3も実施) 2017.2 池上彰氏講演会「グローバル社会を生きる」開催 2017.4 陸前高田グローバルキャンパス開設 2017.6 陸前高田サテライト利用に係る交通費及び宿泊費援助金規程制定 2017.11 立教たかたコミュニティ大学開始(~2019.12) |
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2018 | 2018.3 東日本大震災復興支援本部を東日本大震災及び災害対策・支援本部に改称 |
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2019 | 2019.3 陸前高田グローバルキャンパス春呼び祭開催 |
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2020 | 2020.2 陸前高田グローバルキャンパスに次世代型仮設住宅ムービングハウス設置 |