公開研究会「黒人とアイルランド人が織りなすアンテベラム期ダンスバトル—史料を読み解く」(Black-Irish Exchange in Antebellum Challenge
Dancing: Cracking the Primary Source)
INFORMATION
アメリカ合衆国における白人性研究の中心的な足場のひとつであったミンストレル・ショー研究はかつて、アイルランド人をしばしば代表的なアクターとみなして、下層民たちが黒人を踏み台に自らの白人性の構築を図ると論じた。しかし近年の都市社会史・文化史の進展は、かれらの関係をはるかに複雑な相であきらかにしつつある。エイプリル・マステン氏を招いて、“challenge dance”に流れ込んだいくつものダンスと生活様式の絡み合いを史料とともに検討したい。
講師
ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校准教授
April Masten 氏
専門は19世紀アメリカ社会・文化史。Rutgers Universityでアメリカ史のPhDを取得。ダンスを通じてアメリカ史を紐解くという講義を行っている。
著書にArt Work: Women Artists and Democracy in Mid-Nineteenth-Century New York(University of Pennsylvania Press, 2008)。
“Shake Hands? Lilly Martin Spencer and the Politics of Art”(American Quarterly, June 2004)で2005年のArticle Prize from the Nineteenth-Century Studies Associationを受賞。