公開講演会「草野旦のタカラヅカ人生」
INFORMATION
宝塚歌劇は来年110周年を迎える。その約半分を演出家として活動してきた草野氏は、宝塚歌劇の現在の形を作り上げた世代を師として伝統を継承し、それ以前の宝塚歌劇のショーにはなかったラテン系の要素、演劇における台詞劇的要素などを加えた作品を創出するなど、宝塚歌劇の可能性を拡大した功績で知られる。草野氏の約半世紀にわたる宝塚歌劇の演出家としての人生について、お話し頂く。尚、草野氏のご意向により、このような公開講演会は今回で最後となる。
講師
宝塚歌劇団演出家・元理事
草野 旦(くさの あきら) 氏
昭和18年生 兵庫県出身
昭和41年4月 宝塚歌劇団入団
昭和46年 宝塚大劇場公演「ハレルヤ」で演出家としてデビュー
昭和52年 第3部ファンタジー〈夢人〉を担当した「ザ・レビュー」が文化庁芸術祭優秀賞を受賞
平成8年 宝塚歌劇団理事就任
平成19年 兵庫県文化賞受賞
令和4年度 地域文化功労者表彰(文化庁)
伝統を発展的に継承し、独自の世界観を紡ぎ、オリエンタルでエキゾチックなショーやラテン系ムードの作品、ストーリー性を持つショーなど数々のファンタジックで華やかなショー作品を発表している。海外公演においても平成4年のニューヨーク公演での作・演出に続き、平成9年初演のヒット作「サザンクロス・レビュー」を平成14年度第2回中国ツアー公演「サザンクロス・レビュー・イン・チャイナ」としてリニューアルして発表するなど、芸術を通じた海外親善にも貢献している。
聞き手
本学兼任講師
濱口 久仁子(はまぐち くにこ) 氏
早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。専門は日本舞踊、日本近世・近代演劇、宝塚歌劇団や松竹歌劇団までカバーし、草野作品にも精通している。著書に共著『宝塚歌劇の日本舞踊とその周辺』(中野正昭編)「ステージショウの時代」森話社(2015年)などがある。