公開講演会「アマゾンの守り人たちの抵抗運動を追う~7月、ブラジル先住民族大集会を取材して」
INFORMATION
ブラジルでは今年1月にルーラ政権が発足。人権や環境の保護を重視し、地球規模の気候変動問題においても国際社会で主導的立場を取ることを明確にしている。その目玉の施策のひとつが、森林保護へと大きく舵を切ったアマゾン政策である。大統領選ではルーラ支持に立った先住民族社会は「先住民族省の新設」という公約を引き出し、先住民族全国組織の代表を長く務めたソニア・グァジャジャラが初代大臣に就任。彼らの運動は権力内部へと舞台を広げて鮮やかな色彩を放っている。一方、アグリビジネス推進派議員が多数を占める国会では、憲法が保障するはずの先住民の土地への権利を著しく制限する法案が動きだした。これに抵抗するため、7月24~28日、マトグロッソ州北部のカヤポ民族の村に全国から54民族1000人が集結し、先住民族大集会が開かれた。集会を取材し、「地球の生物多様性を守り、気候変動問題解決の鍵を握るのが、我々先住民だ」という主張が印象的だったと語る下郷氏に、現地で撮影した写真や動画を上映しつつ、アマゾンと先住民をめぐる今を報告していただく。
講師
ジャーナリスト
下郷 さとみ 氏
ファベーラなどの都市貧困層や先住民族による民衆運動を取材。著書に『平和を考えよう』(あかね書店)、共著書に『抵抗と創造の森アマゾン』(現代企画室)、『コロナ危機と未来の選択』(コモンズ)、『ブラジルの社会思想』(現代企画室)など。『世界』(岩波書店)2023年10月号に先住民族大集会のルポを寄稿。
詳細情報
名称
公開講演会「アマゾンの守り人たちの抵抗運動を追う~7月、ブラジル先住民族大集会を取材して」
対象者
本学学生、教職員、校友、一般
申し込み
主催
ラテンアメリカ研究所