公開シンポジウム「『市民活動資料』収集・整理・活用の現場から—法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ、立教大学共生社会研究センター、市民アーカイブ多摩」
INFORMATION
ローカルな、あるいはグローバルな課題に取り組む市民の活動は、多様な資料を生み出す。そうした「市民活動資料」は、現在どのように収集・整理・活用されているのだろうか。考え・声を上げ・行動し・つながる市民たちの姿は、「市民活動資料」にどのように記録されているのだろうか。また、「市民活動資料」が保存されていることは、今を生きる市民の活動にどれほど役に立っているのだろうか。
このシンポジウムでは、東京都内で「市民活動資料」を多数所蔵する3つの資料館、法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ、本学共生社会研究センター、市民アーカイブ多摩における資料収集・整理・活用の現場から、各館の歴史、コレクションの個性、資料との向き合い方、寄贈者との関係性、利用者との相互作用などに関してご報告いただく。そのうえで、そこから浮き彫りになる共通点と差異を手がかりに、各団体が直面する課題への取り組み、市民社会が生み出した資料をコレクションの境界を超えてつなぐためにできること、そして市民活動資料を保存・活用するという活動が、市民のネットワークを新たにつむいでいく可能性などについて、参加者とともに議論する。
報告者
法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ専門嘱託(アーキビスト)
宇野 淳子 氏
学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻博士後期課程単位取得退学。修士(歴史学)。國學院大學のスタディツアーでタイ東北部に行ったことをきっかけに市民活動資料に出会う。大学や自治体の資料保存機関勤務を経て現職。環境アーカイブズでは資料管理や利用提供業務を担当。共著に『地域と人びとをささえる資料』(2016年、勉誠出版)など。
ネットワーク・市民アーカイブ運営委員・事務局
江頭 晃子 氏
東京都立多摩社会教育会館・市民活動サービスコーナーに勤務し、ミニコミ資料群に出合う。2002年に同サービスコーナーが事業廃止となり、NPO法人市民活動サポートセンター・アンティ多摩を設立。多摩地域の市民活動情報誌『市民活動のひろば』発行や、市民活動サービスコーナー資料の保存と新たな資料センターづくりの運動に取り組み、2016年「市民アーカイブ多摩」開設に関わる。
法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズリサーチ・アシスタント
加藤 旭人 氏
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。環境アーカイブズRAとして「東京都立多摩社会教育会館旧市民活動サービスコーナー所蔵資料」を担当。東京都多摩地域における障害者運動の研究を通じて、アーカイブズと出会う。著書に、『障害者と健常者の関係形成の社会学—障害をめぐる教育、福祉、地域社会の再編成と障害のポリティクス』(2023年、花伝社)。
本学共生社会研究センターアーキビスト
平野 泉
学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻博士後期課程単位取得退学。修士(アーカイブズ学)。埼玉大学経済学部社会動態資料センターでのアルバイトを通して、住民・市民運動が生み出す資料のおもしろさを知る。2010年より本学共生社会研究センター勤務、資料関連業務全般を担当。共訳書に、『続・アーカイブズ論—記録のしくみと情報社会』(2023年、明石書店)。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料
【定員】
120名