公開シンポジウム「MangaとShunga-大英博物館で日本を展示する」
INFORMATION
大英博物館の日本ギャラリーでは、2013年にShunga展を、次いで2019年にManga展を開催した。大英博物館と春画、漫画というのは少々意外な取り合わせであり、それだけにShunga展については主に日本の国内で色々な意見が飛び交い、一方、Manga展をめぐっても足元のイギリスで賛否を含めたさまざまな議論が交わされた。博物館や美術館で、展示を通して自他の文化を、ひいては自己と他者をかたるというのは、どういうことなのだろうか。この問題はすでに、表象の権力という視点から、1980年代以降とくに英語圏でさかんに論じられてきたが、今回あらためて、その可能性と課題を、Shunga展とManga展の直接の当事者の経験を踏まえながら、掘り下げる。
講師
イースト・アングリア大学教授、大英博物館学芸員(兼任)、セインズベリー日本藝術研究所研究員(兼任)
ニコル・ルマニエール 氏
イースト・アングリア大学教授(日本美術・文化)。大英博物館日本部門学芸員、および英国セインズベリー日本藝術研究所研究員を兼任。本学招聘研究員(2019年11月20日-12月20日)ハーバード大学卒、同大学院博士課程修了、Ph.D.。2006年から2009年には、東京大学大学院人文社会系研究科客員教授を、また2019年11月下旬から1か月間、本学で招聘研究員を務める。著書に、Crafting Beauty in Modern Japan (British Museum Press, 2007)、Kazari: Decoration and Display in Japan, 15th-19th Centuries (British Museum Press, 2002) など多数。陶磁器研究を軸に土偶から東西交易、現代の展覧会までと、研究対象は古今東西に幅が広い。欧米および日本で多くの展覧会を企画、大英博物館では2009年の「土偶展」、2013年の「Shunga展」、および現在開催中の「Manga展」などを担当した。
静岡県立美術館館長、東京大学名誉教授
木下 直之 氏
東京芸術大学卒、同大学院修士課程中退。兵庫県立近代美術館学芸員から東京大学大学院文化資源学研究科教授を経て現職。主に19世紀の日本の文化を、美術・写真・見世物・祭礼・記念碑・博物館・動物園といった多様な観点から研究、著書には『美術という見世物—油絵茶屋の時代』(平凡社、1993年、サントリー学芸賞)、『わたしの城下町』(筑摩書房、2007年、芸術選奨文部科学大臣賞)をはじめ、『銅像時代 もうひとつの日本彫刻史』(岩波書店、2014)、『動物園巡礼』(東京大学出版会、2018年)など多数。2015年紫綬褒章、2017年中日文化賞。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料
先着順