公開講演会「難民保護と帰還を再考する~ルワンダ虐殺後、なぜ難民は帰還しないのか?」
INFORMATION
第一部:2017年末現在、紛争や暴力、迫害により、世界で移動を強いられた人の数は5年連続で増加し、第二次世界大戦以来、最も多い6850万人に達しました。大量難民の動きに伴って、日本においても難民への関心は高まりましたが、難民問題の本質は十分に理解されているとは言えません。難民はどのような問題に直面し、また国際社会に何を求めているのでしょうか。その理解を深めるために、1982年に世界で初めて大学に難民研究所を創設し、難民研究に幅広く貢献した英オックスフォード大学名誉教授の故バーバラ・ハレル・ボンド氏(Barbara Harrell Bond)のレガシー(特に、難民保護、帰還と人道支援の教訓)を再考します。
第二部:1994年に起きたルワンダ虐殺から、今年2019年でちょうど25年が経ちました。ルワンダは経済開発や先見性のあるリーダーシップのモデルとして称賛されています。その一方で、虐殺中、またその後に国外に逃亡した多くの難民が未だに帰還していません。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が積極的に帰還を促進しているにもかかわらずです。なぜ帰還しないのでしょうか。
カナダ人ジャーナリストのジュデイ・レヴァー(Judi Rever)氏は、難民とその他200人への聞き取り調査と、虐殺の加害者を起訴したルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)の機密文書をもとに、難民の帰還を妨げている主な要因である、虐殺前・中・後に起きたことを話します。と同時に、庇護申請者の法的保護のアドボカシー活動を通して、ルワンダ人を含む多くの難民を救ったハレル・ボンド氏のレガシーを再検討します。
講師
ジャーナリスト
ジュデイ・レヴァー 氏
討論者
大東文化大学教授、オックスフォード大学難民研究所元客員研究員
小泉 康一 氏
慶應義塾大学教授
杉木 明子 氏
本学兼任講師、オックスフォード大学院難民研究所元フェロー
高橋 宗瑠 氏
本学特定課題研究員
米川 正子
詳細情報
名称
内容
1)ハレル・ボンド氏のドキュメンタリー“Barbara Harrell-Bond: A life not ordinary” 鑑賞(60分)(英語;日本語字幕なし)
2)ハレル・ボンド氏のレガシーに関するトーク(40分):
小泉康一 氏
高橋宗瑠 氏
ジュデイ・レヴァー 氏
米川正子
第二部:「なぜルワンダ難民は帰還しないのか?~1994年の虐殺と罪を考察する」(18:00~20:40)
1)講演:ジュデイ・レヴァー(ジャーナリスト)(100分)
2)討論(30分):
杉木 明子 氏
高橋 宗瑠 氏
米川 正子
対象者
申し込み
- 事前申し込み 要
- 参加費 無料