公開講演会 第46回社会福祉のフロンティア「支え合う社会—子ども・若者の未来に向けて」
INFORMATION
今回の講演会では、2012年と2013年に日本学術会議社会学委員会「社会変動と若者問題分科会」(委員長:小杉礼子、副委員長:宮本みち子)と独立行政法人労働政策研究・研修機構が共同して開催した「労働政策フォーラム」をもとに書き下ろした小杉礼子・宮本みち子編著『下層化する女性たち——労働と家庭からの排除と貧困』(勁草書房、2015年)の内容をご報告していただく。ポスト工業化の社会変動の中で、若年女性の非正規雇用者化が男性を大幅に上回って進み、女性の貧困化と下層化が目立つようになってきた。これは、「子どもの貧困」と表裏一体の関係のものであり、先進諸国において深刻な問題と捉えられるようになっている。しかし、日本では長らく貧困問題が不可視化されてきたことからもなかなか社会政策が追い付いていない。そこで、この問題の第一人者である宮本みち子氏から問題提起をしていただき、またその対応策について論じていただく。
放送大学教養学部教授、副学長
宮本 みち子 氏
千葉大学名誉教授。社会学博士。専門は、家族社会学、若者の社会学。若年層における失業者・フリーター問題、生活困窮者、貧困問題、社会的な孤立等の問題について、日本および国際比較の研究に尽力。国および地方自治体の子ども・若者政策の立案や、全国の若者支援団体の活動に関与。
著書:『若者が無縁化する』(ちくま新書)、『若者が《社会的弱者》に転落する』(洋泉社)、『下層化する女性—仕事と家庭からの排除』(勁草書房)、『すべての若者が生きられる未来をー家族・教育・仕事からの排除に抗して』(岩波書店)ほか。
社会活動歴:内閣府子どもの貧困対策検討会座長、内閣府子ども・若者育成支援推進点検・評価会議座長、労働政策審議会委員、社会保障審議会委員、一億総活躍国民会議議員、中央教育審議会委員等。