公開講演会「インクルーシブな地域社会の実現に向けて~『みんなの学校』から学ぶ多元的共生社会~」
INFORMATION
大阪市立大空小学校は特別支援の対象となる児童を含め、すべての子供たちが同じ教室で学ぶ学校である。地域の住民や学生のボランティアだけでなく、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれた学校」として、多くの大人たちで見守れる体制を作っている。学校の理念は「すべての子供の学習権を保障する学校をつくる」であり、不登校はゼロ。唯一のルールとして“自分がされていやなことは人にしない 言わない”という「たったひとつの約束」があり、子供たちはこの約束を破ると“やり直す”ために、やり直しの部屋(校長室)へとやってくる。そんな大空小学校の日常を描いたドキュメンタリー『みんなの学校』は、いま、全国で大きな反響をもって迎えられている。元校長の木村泰子氏の取り組みは、まさに「ソーシャルデザイナー」の典型であり、子どもたち一人ひとりの個性をすべての教員が真剣に見つめる空気をつくり、「必要に応じて、児童同士、児童と教員、保護者と教員、地域の人々と学校、など様々な関係を調整しているだけ」と話す木村氏はまさに、学校という社会をデザインしてきたと考えられる。
そこで、大空小学校の日常を描いたドキュメンタリー映像(ダイジェスト版)を上映し、木村氏の理念を共有したうえで、本研究科教員も加わり、単に教育者の心得や子育てという狭い視点ではなく、大空小学校が蓄積してきた事実が描き出す現代社会のコミュニティにおける居場所の問題、その解決の糸口を探ることとしたい。
講師
大阪市立大空小学校・前校長
木村 泰子 氏
《講演者》
「みんながつくる みんなの学校」を合言葉に、大阪市立大空小学校の初代校長を9年間にわたり務める。2015年春、45年間の教職歴をもって退職。現在は全国各地での講演、教員研修、執筆などで多忙な日々を送る。著書に『『みんなの学校』が教えてくれたこと』(小学館)、『21世紀を生きる力』(出口汪との共著 水王舎)など。
本学21世紀社会デザイン研究科特任教授
梅本 龍夫
《パネリスト》
本学21世紀社会デザイン研究科・法学部教授
中村 陽一
《パネリスト》
株式会社クリックネット代表取締役
丸山 剛 氏
《司会》
NPO法人グラスルーツ理事。ライターとして、教育、キャリア分野を中心に取材・執筆に従事する傍ら、学生・社会人の学びの場「まなび創生ラボ」、食育の場「東日本橋SHOKUTAKU」、対話によるコミュニケーションの場「銀座哲学カフェ」を主宰。
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※申込不要、入場無料
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